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アラムナイ活動及び研修レポート

TJUでの実習レポート

森口 寛子

 2012年3月23日?30日にかけて、米国Thomas Jefferson UniversityでのClinical Skill Programに参加させて頂きました。プログラム自体は1週間という短期間のものではありましたが、実習期間中は息つく間もない程忙しく、とても充実したプログラムでした。「息つく間もない程」と表現させて頂いたのは、勿論実習が充実していたこともありますが、それ以外にも昼食・夕食などの空き時間にも多くの先生方やアメリカの医学生と交流させて頂く機会があり、アメリカでの生活全ての時間がとても有意義なものであったと感じているからです。今回レポートを書くにあたり、プログラムで実際に行った事、学んだ事を中心にレポートさせて頂こうと思います。
 病院での実習は、まさにアメリカの医療にどっぷり浸かるものでした。私達日本人は全員で9人でしたが、実習中は一人一人が分かれて担当の先生、グループにつき実習を行いました。Internal medicine(うち2つの科を選択)、Emergency department、Family medicine、Pediatricsの4つ(5つ)の科を見学させて頂く事ができ、アメリカの医療の様々な側面を見る事ができました。
 Internal medicineでは、observerとして、MD、シニアレジデント、ジュニアレジデント、医学生のチームの中に実際に入り、カンファレンスや病棟でのラウンドなどについてまわりました。アメリカのチーム医療はまさにdebateの場、カンファレンス室で、病室の前で、上の医師に意見を聞く時、引き継ぎ時、ありとあらゆる場面でお互いの顔を見てプレゼンをします。患者さんの前ではチーム全員でベットを囲み、患者さんも交えて皆で意見を言い合います。医学生もチームの一員として何度もプレゼンし、治療方針を意見していました。私はプレゼンについていくのも精一杯でしたが、わからないところを質問すると皆丁寧に説明して下さり、皆がお互いから学び成長しようとする生き生きとした様子が感じられました。同じ医学生やレジデントの先生を見て、例え日本語だったとしてもここまでできるだろうかと驚きでいっぱいでした。
 Family medicine、Pediatricsでは、外来の見学をさせて頂きました。Family medicineのシステムは米国では定着しており、患者さんにとってのfirst approachの場となります。見学できたのは半日だけでしたが、その短い間でも様々な患者さんがいらっしゃいました。妊婦さんのフォローや内診もすれば、未熟児のフォローまでしており、話を聞くと、正常分娩であればとりあげることもあるそうで、日本との医療システムの違いを目の前で感じられました。
 では、私達は単なるobserverであったかというとそうではありません。外来では実際に患者さんの問診・所見を任せて頂けた子もいましたし、私もERで診察についていく中で、簡単なHistoryやPhysicalをとる機会がありました。言葉の壁はあるものの、求めればどんどん教育し機会を与えてくれる、その雰囲気を肌で感じる事ができ、もっと学びたいという気持ちが自然と湧いてくる実習でありました。
 病院外でのClinical Skill Centerでの実習では、病棟以外で行われている教育を体験することができました。Clinical Skill Centerには様々な手技に対して練習できる設備が揃っており、本物そっくりの手術室や患者さんの家、ICUと、とても規模が大きく質の高いものでした。その中で、中心静脈カテーテルや腰椎穿刺、鼻管チューブと様々な手技を体験させて頂き、最後には、模擬患者さんに対して個室で問診、身体診察、今後のプランを話すという15分×2回のOSCEを全員が行わせて頂きました。模擬患者さんといっても本物の患者さんそのもので、非常に貴重な経験となりました。行ったOSCEはVideoに撮って頂いており、データはコメントと共に後日送って下さるという事で、教育に対する丁寧さに終始驚くばかりでした。

 実習の全体を通して最も感じたのは、アメリカの医療は、教育に対する意識がとても高いという事でした。医者の仕事には、大きく臨床・研究、・教育があるという概念があり、片手間に教育するのではなく、次世代を育てるためにと熱心に教育する環境があります。それに呼応して医学生もどんどん勉強していく、その世界をこの目で見、体験することができた事がプログラムを通しての一番の収穫でした。
 また、このプログラムで出会った人々との交流が、もう一つの大きな収穫でした。昼食・夕食では、野口のプログラムでお世話して頂いた現地の多くの先生方とご一緒できる機会がたくさんありました。何もプログラムがなかった時代に、アメリカに渡り苦労されてきた先生方のお話はとても感慨深く、自分の環境に感謝すると同時に、自分の背中を強く押して下さるものとなりました。医学生のパーティー、カラオケに参加たり、debate大会の観戦をしたりと、現地の医学生の生活にも触れる機会があり、全体を通じてとても楽しい時を過ごすことができました。
 そしてもう一つ、外すことができないのが、高い志を持った同じ日本人の医学生との出会いです。集まった日本の医学部生から、私は大きく影響を受けました。もちろんアメリカの医学生も熱心でしたが、このプログラムで出会った日本の学生もそれに負けないくらい皆モチベーションが高く、実習に対して、将来の日本の医療に対して真剣で、気づけば夜中まで話している事もしょっちゅうでした。日本にも、医療を良くしようと教育に熱心な先生方がいて、良き医者になろうと努力している医学生がいる、それに改めて気付けた事が嬉しく、実習が終わり、では自分には何ができるだろう、という思いでいっぱいになりました。
 この一週間で得られたものをどう消化していったらいいのか、それすら悩んでしまう程、このプログラムは充実しており、かけがえのない経験となりました。この経験を生かせる様、今後もあらゆる事に積極的に挑戦し、精進していきたいと思います。
 最後になりましたが、このプログラムを遂行するにあたり尽力して下さった浅野先生をはじめ野口医学研究所の先生方、スタッフの方々、現地で指導して下さった先生方、サポートして下さった医学生の方々に感謝を述べさせて頂きたいと思います。有難うございました。

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