NOGUCHI NEWS LETTER
米国財団法人野口医学研究所ニュースレター 
■発行 米国財団法人 野口医学研究所 東京都港区虎ノ門1-20-7興武虎ノ門ビル5階
TEL 03-3501-0130  FAX 03-3580-2490
Vol.3  2000.12
歯科医師会の開設案内

野口医学研究所 歯科医師フェロー会議顧問
恒川 喜平

〜歯科との深い絆〜

歯科医血脇守之助の支援
野口医学研究所英世博士の偉大な業績とその生涯を語る上で欠かせないのが、歯科医血脇守之助の存在です。会津若松の会洋医院で医学の基礎を学び、この頃に血脇守之助の知己を得ていた野口英世は、東京で実施される医術開業試験を受けるにあたり、彼が教師を勤めていた芝の高山歯科学院(現在の東京歯科大学)の学僕として住み込んで学業に励み、わずか1年で試験に合格。その後、高山歯科医学院の教師を経て順天堂医院、北里柴三郎の伝染病研究所などに勤務した後、米国フィラデルフィア・ペンシルベニア大学医学部のフレスキナー教授を頼りに渡米することとなるのですが、この間彼は野口に、就職の世話や学費の援助、生活費、遊興費から留学費用の捻出まで、ひとかたならぬ支援を行っています。
 特に裕福なわけでもなかった彼は、留学費用を友人・知人に頼み込んで何とか借り集めますが、せっかくのそのお金を野口は、友人との送迎会の支払に使ってしまいます。普通ならここで絶交となるところですが、野口の天才を信じた彼は、今度は高利貸しから金を借りてまで留学を実現させたといいます。
 

 

その後も二人の付き合いは続き、1915年に野口が日本に帰国した際には、母親と3人で関西への旅行を楽しみ、1922年に彼が訪米した際には、野口はことさらに喜び、2人で名所巡りをしています。これらのエピソードからも、2人が持ちつづけた、ただの師弟関係を超えた深い信頼関係の一端を垣間見ることが出来ます。
 こうした血脇守之助の貢献は、現在の野口医学研究所における歯科への強い思い入れとなって受け継がれています。そこで、これを機に新たに事務所を開設して。日米の歯学交流に力を注ぎたいと考えております。
 奇しくもペンシルバニア大学といえば、当財団の副会長、浅野嘉久氏と同大学歯学部部長のバーホールド教授は友好関係にあり、1997年より野口医学研究所としての歯科への展望を検討いただき、このたび開設の運びとなった次第です。
歯科医師部会の使命
日米歯学交流の意義としては、ロングターム・ショートタームの留学はもちろん、学術セミナーによる歯科医師個人のレベルアップ、今もっとも重要視される個人としての経営学、いわゆる開業医のマネージメントについて米国の医師から学ぶことなどがあげられます。
 また、米国の医療提供に関しては見習うべき点が数多く、特に医師個人レベルの考え方には、日本の医師との間に驚くほどの差が生じています。医療においても競争の原理が働く欧米では、常に新しいノウハウが生まれ、実行されています。歯科医師部会としての活動は、まずそうした情報をスピーディに日本に伝えることから始めるべきではないかと考えております。