米国財団法人 野口医科学研究所

サイトマップ

お問い合わせ

HOME

 
設立趣旨 あゆみ 組織概要 臨床留学プログラム アラムナイ活動及び研修レポート セミナーのご案内 野口ニュース
アラムナイ活動及び研修レポート
臨床留学プログラム

アラムナイ主要メンバー

USMLE体験記

CV・PSについてのアドバイス

本のご紹介

臨床留学プログラム

臨床研修レポート

ジャーナル掲載記事

アラムナイ活動及び研修レポート

TOP  アラムナイ活動及び研修レポート  臨床研修レポート

アラムナイ活動及び研修レポート

TJUでの実習レポート

垣内康宏

当方は2013年3月4日から21日までの約3週間,ペンシルベニア州フィラデルフィア市のトマスジェファーソン大学附属病院臨床病理部にて研修する機会を頂き,主に同部血液病理部門にてオブザーバーとして見学をさせていただきました。野口医学研究所が実施されているエクスターン実習については,内科,外科をはじめとする診療科が中心で,臨床病理部門についてはこれまであまり前例がないとのことであり,研修実施については同研究所の方々に様々な面で多大なるご支援を頂きました。ここに改めて関係者の方々に深く感謝申し上げますとともに,以下に3週間の研修内容の概要を示させていただきます。
まず,前提知識として,日本においては病理学は主として基礎医学部門とみなされておりますが,米国においては臨床科の一つとして認識されており,他の臨床科と同様にレジデンシーおよびクリニカルフェローシッププログラムが設けられております。
今回は当方は,トマスジェファーソン大学附属病院臨床病理部の血液病理部門(Hematopathology)を中心にローテートさせていただきました。血液病理部門においては,プログラムディレクターであるDr. Gongをはじめ,准教授のDr. Alina,クリニカルフェローであるDr. Jinmingの3名ともFMG(米国外医学部出身者)であり,外国医学部出身者としてECFMGを経て臨床病理レジデンシー,クリニカルフェローシップを終えられた方々であり,様々な有益な体験談を語ってくださるとともに,必ずしも英語が得意ではない当方に対しても,粘り強く様々な教育を施してくださいました。
月曜および火曜は朝7時半からの血液内科との合同カンファレンスから始まります。入院患者の方々のバックグラウンドを血液内科側の医師が丁寧に説明し,それを受けて血液病理側の医師が,血液病理標本や検査所見に対する説明を加えていきます。その間に様々なディスカッションで行われ,最終的な治療方針が固まっていくことになります。合同カンファレンスが終わった後は,血液病理部門に戻り当日朝までに作成が終わっている病理標本をスタッフ全員で鏡検し,病理診断を行います。当方も診断プロセスに加えていただき,貧血の有無と種類,異常血液細胞像の有無,凝固系異常の有無等に関し意見を述べ,スタッフの方々のチェックを頂きました。昼間は病理部全体の様々なセミナー等が開催され,フローサイトメトリーや免疫組織化学染色,腫瘍マーカーや分子生物学的手法等に関する最新の知見を学ぶことが出来ました。午後からは再び,病理標本に関する診断業務に従事するとともに,リンパ節生検等の標本作成の様々な現場にも立ち会わさせていただきました。
今回の研修で非常に強い印象を受けたのは,米国においては日本と比べてはるかに多数の病理医が存在し,それぞれの病理医はゆとりを持って自らの専門分野の病理診断に専念できるという点でした。日本においては病理医不足から,ともすれば各病理医は全臓器の診断に従事せざるを得ず,その負担は相当に重いと思われます。この点に関しては,様々なメリット,デメリット双方があるかとは思いますが,米国の完成された専門分化のシステムには深い感銘を受けました。
同時に,米国の研修システムにおける教育体制がいかに充実しているかについても,今回の研修で十二分に体験することができました。レジデント,フェローともに実に豊富な勉強の機会が設けられており,その内容や質に関しても常にチェック体制が完備されております。とかく日々の業務に追われ,なかなか最新の知見を学ぶ機会がないのが我が国の病理医を取り巻く環境かと思われますが,この点においては米国のシステムに軍配が上がると言わざるを得ませんでした。
最後に,今回の研修参加について多大なるご支援を頂きました野口医学研究所の方々に改めて御礼申し上げますとともに,今後も若手の優秀な病理医の方々が,米国の研修制度を体験できる機会が引き続き設けられますことを,切に願う次第であります。

 

 
・アラムナイ活動
 アラムナイ主要メンバー
 USMLE体験記
 CV・PSについてのアドバイス
 本のご紹介
・ジャーナル&研修レポート
 臨床研修レポート
 ジャーナル掲載記事