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アラムナイ活動及び研修レポート

UHでの実習レポート

吉田拓人

 今回、私は2013年3月3日から8日までの一週間John A Burns School of Medicine (JABSOM)で行われたワークショップに参加しました。この期間は、自分の大学はまだ春休みではなく、ワークショップ参加にあたって大学の教授に相談し実習を休み、かつ短い春休みの間にその分再実習をしなければならない条件が付いてしまいましたが、それでも自分は一度もアメリカの医療現場や教育現場を体験したことがなく、そのような機会も数少ないと思いワークショップへの参加を決意しました。
 ワークショップに参加する前に何を目的にするかということが少し考えてみました。ワークショップの期間は、たかだか一週間です。ハワイに行く前に、自分の周りの人に一週間だけハワイで研修をする話をしたときは、そのような短期間で参加して何の意味があるのかといった質問を何度か投げかけられました。短期留学というと一か月くらいの期間で何かしら身に着けて帰ってくるというイメージがあり、そういった目的で参加を考えた場合、参加する意味がないといった疑問を持つのももっともだと思います。しかし、自分が本格的に臨床留学についていろいろ調べ、医学交流セミナーやその他の臨床留学のセミナーに参加することでわかったことは、一般にアメリカのメディカルスクールに通う学生は、日本の同じ学年の医学生よりも臨床能力が高いこと、アメリカの一年目のレジデントは日本の初期研修を終えた医師と同じくらいの実力を持っていることです。そこで、私は、アメリカのメディカルスクールの学生やレジデントはどういった教育を受けているのかということに興味を持ち始めました。一週間では、医学の知識としては増えなくても、アメリカの教育の実際を体感することでいい刺激になるはずと思ったのです。なので、今回は勉強ではなく刺激を求めてワークショップに参加したというのが本心であります。

 少し前置きが長くなりましたが、ワークショップには、日本と韓国から約35名の医学生が参加していました。やはり知らない人同士なので最初は少し緊張していましたが、ワークショップが始まる前日にオリエンテーションと懇親会があり、その場の雰囲気に打ち解けるのにそう時間はかからなかったと思います。韓国からは3名だけの参加でしたが、アメリカだけでなくアジアの国でどのような医学教育がされているかを知る機会にもなり、積極的にかかわってよかったと思います。
 ワークショップの内容としては、その日その日でテーマが決まっていて、たとえば“shortness of breath”という症状がテーマの日では、まず最初にグループディスカッションでどのような問診をしていくかを考え、その後実際にペアで問診の練習をし、身体診察の練習をし、最後に模擬患者に対して問診から身体診察までの一連の流れを練習するといった内容でした。模擬患者に対する診察は、何人かが代表してビデオでのフィードバックがありました。身体診察の内容や患者への配慮といった点では、日本では習わなかったものなども含まれていて、勉強することを主目的にしていなかったものの、身体診察の奥深さを感じました。ワークショップの最後の方ではPBLも行いました。PBLは大学ではあまりやったことが無かったのですが、患者さんの大まかな現病歴が紹介され、それに対してどのような問診や検査をしていくかをディスカッションするもので、周りには3年生や4年生もいましたが、決して単純で簡単な事ばかりではなかったと思います。実際にディスカッションをすることで症状に対する鑑別疾患などの理解が不思議と深まっていく感覚がありました。そして、ワークショップの内容として最後に付け加えておくべきと事としては、Dr.Sakaiのmorning storyです。毎朝、Dr.Sakaiが面白い話をしてくれるのですが、三日目と四日目には二人の学生がmorning storyに挑戦していました。このように人前で話をすることも日本には馴染みのない特徴だなと思いました。
 ワークショップの内容は、初めて見たときは5年生には少し簡単な内容かなと思っていましたが、それでも参加する意義はやはり大きかったと思います。理由の一つ目は、参加する目的であった、アメリカの教育を体験できたということです。メディカルスクールでの講義は、授業から実践までが一つの流れとして勉強でき、PBLでは、実際に医師として働くときに必要になってくる能力を鍛えていけると思い、大学の一方的な講義よりも実践的であると思いました。しかし、今回の最も大きな収穫としては、同じ目標を持つ意識の高い医学生とたくさん知り合えたことにあると思います。参加している医学生の中には、海外で生活していた経験を持っていて英語を話せる人、海外で生活した経験が無くても英語が話せる人、USMLE step1をすでに取得している人、三年生から留学を見据えてワークショップに参加している人、海外の病院の見学をしている人など本当にいろいろな学生がいました。臨床留学については、人それぞれ意見があるとは思いますが、それに向けてUSMLEへの勉強や英語のトレーニング、情報収集のためのセミナー参加など多大な努力をしないといけないと思います。しかし、勉強や英語は自分にしっかり返ってくるものだと思いますし、何よりこのようなワークショップやセミナーに参加することで全国に散らばる自分と同じ目標を持つ医学生とたくさん知り合うことができ、自分にとってものすごく刺激的なものであります。学生生活は残り一年となりましたが、今回のワークショップを経て、さらにたくさんの事を挑戦していきたいと思いました。

 最後に、このような機会を与えてくださった野口医学研究所の先生方、担当者の方々、ハワイ大学の先生方、コーディネーターの方に心から感謝したいと思います。ありがとうございました。

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