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アラムナイ活動及び研修レポート

UHでの実習レポート

上村舞衣


 私は3月12日から16日にかけてハワイ大学(JABSOM)PBLワークショップに参加させていただいた。ワークショップに参加する以前より、アメリカの医学教育の素晴らしさやシステムの緻密さを人づてで聞き、その一部を体験できることがとても楽しみであった。
 今回のワークショップに参加するにあたり、私は2つの目標を立てた。1つは模擬患者さんを前に英語で問診と身体所見をとることであった。昨年夏に米国の医療を見学する機会があったのだが、そのときは見学に徹していた。そのため、問診をとり、鑑別疾患を考え、身体所見をとる機会は今回が初めてであった。2つめの目標は米国の医学を学ぶにあたり、自分に欠けている部分と身につけている部分を冷静に分析することであった。医学の世界において日本人にとって大きな課題となるものはやはり英語である。英語のどの部分が最も課題となっているのか、それを克服するためにはどうすればよいのかを考えたいと思っていた。
 PBLワークショップではさまざまなセッションが用意されていた。Dr. Sakaiのmorning storyに始まり、循環器?呼吸器疾患に対する問診とその身体所見の取り方、禁煙指導、実際の模擬患者さんを前にするシミュレーション、ハワイ大学の学生によるミニレクチャーと、とても充実したプログラムであった。特に印象的だったのは、いずれも「講義→実技練習」の流れがとられていたことだ。例えば循環器疾患のレクチャーは、実際に患者を想定して問診や診察項目、鑑別診断をディスカッションする形で進められ、その後に胸部診察のレクチャーと実技練習が用意されており、さらにそれらの総復習として模擬患者さんとのほとんど実際に近いシミュレーションを行うことができた。それ以外の禁煙指導も同様の流れで進められ、また講義そのものも教える側と学ぶ側の双方向性の高い講義であったと思う。常々大人数の(たとえ少人数であっても)、かつ一方向的な講義のみで終わってしまう日本の教育形式とは異なり、実際に手技を練習するところまで準備されていたのは米国教育の優れた点であると考えられる。
 ワークショップ全体を通して考えると、当初の目標はある程度達成できたのではないかと考える。まず1つ目の模擬患者さんに対する英語での問診?身体診察であるが、事前に行われたレクチャーが非常に明快かつわかりやすかったことと、日本にいる間に英語のフレーズを準備していたこともあり、比較的スムーズに行えたのではないかと思う。問診と身体診察はある程度ひな形があるため、特定のフレーズの練習をきちんとすれば、ある程度は上手くいくのだと感じた。しかしながら、模擬患者さんを前に禁煙指導を行ったときは、少し勝手が違っていた。型通りに進めればよい問診と異なり禁煙指導などの患者教育は、患者とのコミュニケーションが鍵となる。それには医学的な決まったフレーズではなく、患者との会話をより豊かに行う必要を強く感じた。第2の目標であった、自分の弱点と強みの分析であるが、これも多くの課題を見つけることができた。まず強みとしては、最初に述べたように英語の問診と身体診察を比較的身に付けていたことである。自分の中で決まったフレーズをいくつか準備しておけば、多くの初診患者さんを前にしても、必要な診察を行えると感じた。弱点としては、英語を話す力が足りていないことである。これを強く感じたのは、PBL(problem based learning)の時だった。PBLでは症例を示され、その患者に必要な問診事項や身体所見、検査、鑑別疾患をあげ、ディスカッションをした。ここで私は必要な問診や身体所見をあげることができたものの、鑑別疾患は全くあげることができなかった。決して疾患が思い浮かばなかった訳ではなく、その疾患を英語で言えなかったためである。そのため、英語inputするだけでなくoutputをする機会をより多く持とうと感じた。論文や教科書を読むことにより英単語を覚えることはできるが、実際に発音しないと発言することは難しい。今後の課題として、克服したいと思う。
 全体の実習を通して、私は上記の2つの目標に加えて、非常に多くのものを得ることができた。これまで海外の医療に触れる機会はあったが、いずれも準備不足であった。今回は少ないながらも予習をし、全力ですべてのレクチャーに挑むことができた。決して優秀な学生ではなかったが、全力で取り組むことができたのは自分の中で大きな意味を持っていると感じる。また、モチベーションの高い全国の学生と知り合い、情報交換をすることができた。3、4年生の参加者が多い中、5年生である自分の至らなさを情けなく感じることもあったが、それ以上に仲間たちから刺激を受け、励まされることが多い1週間であった。全国で頑張る仲間たちに負けないよう、自分の課題を改善していきたい。
 最後ですが、このような機会を与えてくださった野口医学研究所の先生方、医学交流の担当者様、そしてハワイ大学のドクター、学生、コーディネーターの皆様に心からお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 

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