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アラムナイ活動及び研修レポート

UHでの実習レポート

福田俊輔


 

 各レクチャーごとに簡単に内容と感想をまとめる。

Morning Stories
The Director of Medical Student EducationであるDr. Sakaiによる朝一番のイベント。基本的にはDr. Sakaiの今までの経験を物語風に学生達に伝えてくれた。話の内容は「レジデント初日のコード・ブルー」といった医療的なことから、「ボディーボートとサメ」といった私生活の愉快な話しまで多様であった。その中でも、最も私の心に響いたのは最終日のAloha Dinnerにおいて教えてくれた、「家族のルール」であった。Dr. Sakaiは家族内でルールを決めていた。「always take care of your family」、「share fun with all members」などはその一部だ。中でも面白いと感じたのは、子供達にもルールを考えるように頼んだことだ。一人目の子が考えたルールは「always give hug」。二人目の子が考えたものは「whatever happens, your dad and mam always love you」であった。家族全員で素敵な絆を作っていこうとしている様子がとても素敵だった。
話の内容だけでなく、もう一つとても勉強になったものがあった。Dr. Sakaiの指導方法である。単なる講義ではなく、Story Tellingという方法を用いて学生の興味を引き、ジェスチャーや感情を用いて臨場感のあるお話をしてくれた。楽しかっただけでなく、多くのことを学ぶことができた。「You can learn with fun or without fun, then why don’t you chose the one with fun!」Dr. Sakaiの素晴らしい言葉だ。

”Chest Pain” The History
3人ごとのグループに分かれてのCase discussionである。胸痛を主訴にする患者さんの鑑別診断を考え、その後さらなる問診をおこなった。その後その鑑別診断と問診に対してfeedbackが行われ、追加の検査がオーダーされ診断に至った。実際の医療現場を再現する形式だ。3年生や4年生には難しかったようだが、5年生・6年生にとっては基本の確認のようなものであった。

”Chest Pain” The Physical Exam
心臓に対する身体診察の手順を習った。Palpation→Auscultation→Other cluesの順番で学生が2組のペアになりハワイ大学の学生のアドバイスを受けながら診察を行った。PMI(Point of maximal impulse)、lift or heaves、などはあまり日本のOSCEでは重視されておらず、今回習熟するいい機会を頂いた。

Short tour of JABSOM MEB
John A. Burns School of Medicine の建物を見学を起こなった。病院ではなく医学部棟の見学である。印象としては、PBLやdiscussion用の少人数用の部屋が多く配置されている印象を受けた。
Virtual Procedures Lab
腹腔鏡手術と気管支鏡のバーチャルシミュレーションを体験した。腹腔鏡手術はいくつかのミッションがあり、それぞれ難易度が異なっていた。臓器を掴んだ感触も体験できるようになっていた。
気管支鏡においてもいくつかの症例があり、我々が体験したのは腫瘍を持つものであった。生検も可能であり、リアルに手技が体験出来るように工夫されていた。

Manikin Simulation
マネキンを用いて、患者さんとのコミュニケーション・診察・急変時の対応を学んだ。作業中の様子は全て上方のビデオで録画されており、秒単位でどのような手技を行なったかが記録され、終了後にfeedbackが行えるようになっていた。

”Shortness of Breath” The History
呼吸困難のCaseに関して話し合う前に、問診の基本的スキルの確認を行なった。特に興味深かったのはEndingの方法である。Check for understanding、Make sure you have some type of follow-up plan、Always good to end with some type of encouraging statementなどは今まであまり意識していなかったので良い学びとなった。

”Shortness of Breath” The Physical Exam
基本的なLung Examの方法を確認した。普段の日本診療ではinspectionやpalpation、percussionをおろそかにしていたため、今回のレクチャーは基本を学び直すいい機会となった。

Communication skills practice
学生が2人1組となり、お互いが医師・患者役をシナリオに沿って行う。問診の内容に関して適宜ハワイ大学の学生からfeedbackがもらえる。内応としてはUSMLE CSを少し簡略化した感じであった。

Simulated Patient Experience
それぞれの参加者が持ち時間10分で模擬患者さんに対し、問診・身体所見・鑑別を行う。USMLE STEP2 CSとほぼ同様の内容である。内容は全てビデオに録画されており、後にfeedbackが行われた。

”Discussing Smoking Cessation”
Five A’s(Ask, Advice, Assess, Assist, Arrange Follow-up)を用いての禁煙指導の方法を学んだ。それぞれの”A”についてDr. Sakaiからレクチャーを受けた後、2人1組のペアになりお互いに患者役と医師役を演じた。

”Delivering Bad News”
Dr Sakaiのストーリーを導入にし、悪い知らせをするための6つのstepについて学習した。Work shopの目的としては6-step protocolを理解するとともに、自身を持って悪い知らせを行えるようにすることであった。2人1組となり、与えられたシナリオに応じて6-stepを利用して患者・医師役を行なっていく。
6-stepとはGetting started、Determine what the patient knows、Determine how much the patient wants to know、Sharing the Information、Responding to patient and family feelings、Planning and follow-upである。

Approach to the Critically Ill Patient
マネキンを用いて、ABC(Airway、Breathing、Circulation)の安定しない患者に対する対応を実践した。一人目は喘息の患者。二人目は不整脈から心静止に至った患者である。それぞれのケースを実践で学習した後、クイズを用いて学習内容の確認が行われた。知識の再確認を行うプロセスは有効な学習方法だと感じた。

Dr. Junji Machi Lecture
ハワイ大学外科教授の町先生による日本とアメリカの教育システムに関する講義があった。中でも印象深かったのは、医師として目指すSix competenciesとその一部でもあるProfessionalismだ。これから長い医師生活が待っているわけだが、それらの指標に達し、さらに+αのあるProfessionalを目指したい。

Lecture from a Medical student
ハワイ大学の4年生であるTaylorからの講義である。TalyorはUCLAのradiologyへ入ることが決まっている大変優秀な学生である。講義のテーマは胸部X線写真の読影の方法である。A、B、C、D、E、Fの順番に沿ってsystematicに読影する方法を学んだ。読影のための医学単語が学習できただけでなく、系統だった読影の方法が学べたことは大変参考になった。日本の病院実習中にもぜひ使っていきたい。

Simulated Patient Experience 2
既に学習した禁煙を勧めるための方法を使っての医療面接。患者は素直であり、難易度は低かったが、5A’sの手法を復習する良い機会となった。

 

Triple Jumps
少人数グループに分かれてのPBLセッションである。2つの症例を扱い、それぞれDVTと虫垂炎であった。大変典型的な症例であり、容易に診断ができる症例であったが、思考のプロセスを整理する良い機会になった。5年生へはもっと難易度の高い症例がむいていると思う。

Panel of JABSOM student
ハワイ大学の学生とパセルディスカッション形式で、質疑応答が行われた。アメリカの学生の考えを知る良い機会になった。自分はアメリカの医療保険制度に関して質問をし、お互いが自国の制度について教えあったあと、最低限は皆保険でカバーし、+αを民間の保険がカバーするハイブリット形式がよいのではとの結論に達した。

まとめ
今回のハワイ大学でのWorkshopは、医学的なトレーニングとしては5年生には簡単すぎたが、アメリカの教育方法を体験する良い機会となった。
今回出会った人々とのつながりを大切にしながら、さらに飛躍していきたい。

謝辞
今回のWorkshopでご指導頂いたDr. Damon H. Sakai、Dr. Sheri F.T. Fong、Dr. Jill Omori、Dr. Joseph Turban、そしてWorkshop開始前から終わりまで私たちの留学手続きから身近な相談まで丁寧に優しく対応してくださったMs.Kori-Jo Kochiに感謝申し上げます。またこの度多大な援助を頂いた米国財団法人 野口研究所様に感謝申し上げると同時に、より一層のご繁栄を祈っております。

 

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