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アラムナイ活動及び研修レポート

TJUでの実習レポート

滝 奉樹

 今回、野口医学研究所のプログラムを通して、トーマスジェファーソン大学で行われた一週間のClinical Skills Programに参加させていただきました。自分自身特に英語ができたりだとか、帰国子女であったりとかいうこともなく語学に関する不安はかなり多く、また医学英語も乏しいと不安だらけの状態でした。しかし、日本で行われていたセミナーなどで、アメリカで臨床経験がある方や今も働いていらっしゃる方のお話を耳にして、アメリカのベットサイドの教育に対する関心がとても強くあったので、アメリカの臨床現場に触れる数少ないチャンスだと思い、このプログラムに応募させていただきました。トーマスジェファーソン大学は、毎年私たちのような日本人が研修に行っているという事もあってか、とても気さくに話しかけてくれ、こちらが英語が聞き取りにくいような表情をすると、ゆっくり話してくださったりと、とても暖かく接してくださり実習がとても楽しくすごせました。

実習の内容としましては、Emergency Medicine、Family MedicineのOutpatient、Internal MedicineのInpatient rounds、PediatricのOutpatientの見学、全米でも有数なClinical Skills and Simulation Centerの見学及び実習、ランチタイムを利用しての野口医学研究所とのゆかりの深い先生方との会食会などでした。
Emergency Medicineでは、レジデントの先生一人につき私たちも一人づつ付きレジデントの仕事をみさせてもろうという形でした。日本の救急よりも医者も看護師も数が多く、一人一人丁寧に診察していらっしゃいました。患者の診察室はたくさんあるのに、入院待ちでなかなか病棟に入れない患者で部屋が半分以上埋まっていて、そのために待合室で待たせる患者が出て困っているとの話を聞いて、病棟のベットを空けるのが大変なのは日本もアメリカも変わらないのだという感想を抱きました。また、レシデントが分からないことがあるとすぐ、救急のChairmanに相談して教えてもらったり、共に患者のところに行って診察したりとアメリカの教育的な医療をかいま見れました。
Family Medicineでは、日本人は1人1人分かれて、私の場合は、現地の学生の4年生に付き、彼が初めに問診と軽い診察をしそれを、指導医にプレゼンして、今度は指導医と共に診察室に入って問診・診察をするという流れを見学させていただきました。私のついた先生の患者は糖尿病のフォローの患者がおおくて、毎回時間をかけて患者とお話をして、食事や運動、普段の生活一般の事について色々指導されていました。
Internal Medicineでは日本人は2、3人のグループに分かれてroundのチームの一つにくっついてまわるという形で、朝ソーシャルワーカーに患者の状態のプレゼンをし、病院での患者の生活のディスカッションをし、その後医者と医学生だけで患者の症例検討会を行い、回診をし、11時には皆が集まって1人が持って来た症例について議論をするという内容でした。日本と違ってソーシャルワーカーと医者が話し合う時間がきちんと設けられていて、患者の生活の部分はソーシャルワーカーが見ているといった印象でした。症例検討会では学生が患者を担当し、患者の状態の把握から治療方針の計画まで全て自分で行っていて、日本の研修医と同程度の事を行っていました。学生の病院での位置づけは日本と全然違うことを肌で感じました。
Pediatricでは、医者1人につき日本人が1人ないし2人付くという形で行いました。喘息の患者が多く、その中でも、きちんと薬を使っていない患者に対する服薬指導が印象的で、自分の喘息に深刻さを感じていない子供に、喘息のおそろしさを丁寧に時間をかけて教え、親に対してもじっくり時間をかけて指導されていました。また、乳児期の子供にたいしては、ジュースは栄養じゃないから離乳食ではないとどの親にも何度も何度も指導していました。1才の子供にうまい棒みたいなスナック菓子を与えている親もいたりと、日本との文化の違いを感じました。
Clinical Skills and Simulation CenterではMajdan先生にシュミレーターを使って聴診のレクチャーをうけ、心音の聴診のポイントを教わったり、静脈ルート取り、腰椎穿刺、動脈血採取、内頸静脈外頸静脈などCVを取るためのエコーを行いました。また、腹腔鏡下での操作のトレーニングや、胃内視鏡のトレーニング、3D画像を使っての腹腔鏡の手術のトレーニングなども行いました。最終日には、Majdan先生の回診に付き、心音を実際の患者で聞かせてもらいました。その時の先生の患者に対する雰囲気がとても優しく、患者を1人の愛すべき息子のように接していて私の理想の医者像の1人になりました。さらに私たち日本人からの学生が風邪を引いて寮で寝ていると聞いて、寮の彼の部屋まで診察にきて下さいました。Jeffersonの生徒全員が私の息子あるとおっしゃっていた先生がとてもまぶしく見えました。

一週間という短い間でしたが、大変充実した実習でした。自分の英語力が未熟なばっかりに悔しい思いもしましたが、第二言語としての英語は一生かけて勉強していくもので、完璧になることなどないのだから、思い立ったらどんどん外に飛び出して経験していくことの大切さを改めて学びました。また、この一週間を共に生活し、刺激し合い、色々なことについて毎晩語った仲間との出会いはこれからの自分にとって貴重な財産になると確信しています。最後に、野口医学研究所の浅野先生、スタッフの皆様、そしてトーマスジェファーソン大学の方々、毎回私たちを迎えに来てくれたJenniferとSarah、このようなすばらしい機会をいただき本当にありがとうございました。

津田武先生からのコメント

 

 

アメリカでの医療現場に取り敢えず参加してみて、その「生」の雰囲気を十分満喫したのではないかと思います。英語を自由に使えるようになれば、これからもっといろいろな世界を体験できると思います。「悔しいと思った」という、この感覚を忘れないようにして下さい。誰もがアメリカに来て最初に感じる感情です(私もそうでした)。ただし語学も大切ですが、本当に大切なのは、「心」を伝えようとする貴君自身の強い気持ちと相手を理解しようとする心遣い・優しさだと思います。これから、もっと英語を勉強してまた海外に出て、自分と同じ立場にいる人たちと積極的に意見を交換してみて下さい。今度は、相手の良さばかりではなく、自分たちの「良さ」「美しさ」にも気がつくことだと思います。ご健闘をお祈り致します。
津田 武

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